クトゥルフ:ダーク・プロヴィデンス ブログ第3回:ルール解説【後編】 勝利条件と陣営別の特色

クトゥルフ:ダーク・プロヴィデンス ブログ第3回:ルール解説【後編】 勝利条件と陣営別の特色

クトゥルフ:ダーク・プロヴィデンス ブログ第3回:ルール解説【後編】 勝利条件と陣営別の特色

前編では、プレイヤーが所属する3つの陣営や、アクションの基本、カード獲得の仕組み、そしてエージェントの役割についてご紹介しました。
後編では、異界の力とそれに伴うリスクである「狂気」、ゲームの終了条件、そして各陣営の戦略的な立ち回りについてご紹介します。

力を使えば狂気に近づく

神話カードを使う、ゲートを開閉する──
そうした異界の力に関わる行動を行うたびに、プレイヤーは正気判定を行います。

正気判定では、専用の袋からトークンを1枚引きます。袋の中には、正気トークン(無害)と、狂気トークン(危険)の2種類が混在しています。

狂気トークンを引いた場合、それを自分の前に置きます。この狂気トークンが3つたまると、探索者または裏切り者のプレイヤーは狂気に陥り、ゲームから脱落してしまいます。

強力な行動を取るたびに、自らの精神が少しずつ削れていく──。
このリスクと緊張感が、『ダーク・プロヴィデンス』の醍醐味のひとつです。

ゲームの終わりと勝利条件

ゲームは以下のいずれかで終了します:

  • プレイヤーが規定点数に到達(人数により異なる)
  • 探索/儀式トラックが終点に到達
  • 探索者または裏切り者が狂気トークンを3つ獲得する
  • 探索者または裏切り者のメインエージェントが暗殺される(※暗殺されるのはサブエージェントがいない状態かつ5勝利点以上のとき)
  • 「深きもの」8体すべてが場に出る

終了後は、共通点・陣営別の点数を集計します。

最も得点が低いプレイヤーが属する陣営は全員脱落。

例え、最もあなたの勝利点が最も高くても、所属陣営が脱落してしまえば敗北です。

最後に残ったプレイヤーのうち最も得点が高い者が勝者となるため、「チーム戦でありながら個人戦」というユニークなメカニズムです。

陣営ごとの戦略と特徴

カルト信者が有利なのでは?

探索者は「メインエージェントが暗殺される」もしくは「3つ目の狂気トークンを獲得」でゲームが終了してしまうのに対し、カルト信者は不死であり、それらの条件ではゲーム終了になりません。

では、探索者はリスクが高くて、カルト信者のほうが有利なのでしょうか?

たしかに人間である探索者は脆弱な存在ですが、団結の力があります!

雇用できるエージェントは探索者に有利な能力を持つ人物のほうが多く登場します。

探索者に有利なエージェントの例

モーゼス・フリート

アメリカプロ野球選手。弟のウェルデイ・ウォーカーとともに、メジャーリーグで最初にプレイしたアフリカ系アメリカ人とされています。

このカードは、探索者の重要な得点源である「ゲートを閉じる」効果に加え、すでに獲得した狂気トークンを袋に戻すという貴重な能力を持っています。

ワイアット・アープ

西部開拓時代の伝説的保安官。

資源としてプレイすると、カルト信者の得点源である「儀式トラック」を2マス後退させることができます。

カード効果として使えば、正気判定なしでゲートを閉じることが可能です。

カルト信者に有利なエージェントの例

アドジーラ・チャボス

箱絵一番上のお姉さん(このキャラクターはフィクションです)。

資源としてプレイすると、「儀式トラック」を1マス進めたり、探索者の得点源である「探索トラック」を1マス後退させることができます。

カード効果として使うと、エージェントの暗殺、またはカード/都市マスの🔒(獲得妨害トークン)を移動させることができます。

裏切り者陣営の立ち回り

裏切り者は、ゲーム中に「正体を隠しながら立ち回る」ことを前提とした、最も読み合いが問われる陣営です。

かつて所属していた陣営のトラックからは勝利点を得られますが、獲得したサブエージェントや神話カードの中で、陣営別の勝利点(ピンクや緑)は加算されません。
ただし、共通の青い勝利点は得られます。

また、次元門を開いても閉じても得点になるほか、暗殺したエージェントの数だけ勝利点を獲得できます。

一見すると自由に行動できそうな陣営ですが、ゲーム終了までに正体がバレてしまうと3点の減点という大きなペナルティがあります。
正体が明かされるのは、メインエージェントが暗殺されたとき、もしくは3つ目の狂気トークンを獲得したときです。

そのため、怪しまれすぎないように慎重に動きつつ、勝利が見えてきたタイミングで一気に加点を狙うという、タイミングを見極めた立ち回りが重要です。

唯一の単独陣営である裏切り者は、得点的な足の引っ張り合いに巻き込まれにくく、条件が整えば堂々の一人勝ちも可能です!

戦略と駆け引き:三すくみの心理戦

『ダーク・プロヴィデンス』は、「正体隠匿×陣取り×デッキ構築×リスク管理」の要素が見事に融合した作品です。

誰が味方で誰が敵か──。狂気に手を伸ばすべきか、それとも人間性を保つべきか。
ルールの理解が進むほどに味わい深くなる本作の魅力を、ぜひ体験してみてください。

クトゥルフ:ダーク・プロヴィデンス

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